2016年2月28日日曜日

2016そうじゃ吉備路マラソン

地元岡山でのマラソン大会、“2016そうじゃ吉備路マラソン”がありました。

リニューアルして第8回を迎える、中四国最大の大会であり、今回はフルマラソン・ハーフマラソン・10㌔など計7種目に過去最多となる2万59人がエントリーするなど人気の大会です。


イノテックランニング部のメンバーからも今回は9名が出走!

私はあいにく古傷の痛みにより泣く泣く断念し、みんなの応援に徹しました。

はじめてマラソン大会に参加する中国・日新精密のメンバーもいて、大会の雰囲気も含めて大いに楽しんでいました!



※下の写真は、スタートするメンバー達(中央)です!










2016年2月26日金曜日

お客様から表彰して頂きました。

今月はお客様から品質面及びコスト面でのご評価を頂き、2社から表彰して頂きました。

まずはヤンマー株式会社/山岡社長様より、“海外調達による原価低減協力”にて『感謝状』を頂戴しました。

2015年1月~12月までの年間を通じての取引成績について各社の結果が発表されたのですが、当社“品質”・“価格”・“原価企画/VA協力度”・“取引における協力度”等において高評価を頂き、今回の受賞となりました。

価格低減目標を見事クリアし、新機種であるGMSシリーズの部品量産立上げや海外調達を積極的に推進したことなどが特に評価されたとのことです。


また、ニューデルタ工業株式会社様からは“品質”に関しての『感謝状』を頂戴しました。

  こちらは、昨年10月にもブログ内(東京モーターショウの記事)でご紹介させてもらいました、ミニ耕運機【YK-MR】部品のプレミアム品質の確保に貢献したとのご評価を頂きました。

 いずれも大変名誉なことであり、更にお客様にご評価頂けるように全社で取り組んでいこうと思います。

 これらの受賞は、当社社員のみなさんにとっても励みになったようで、モチベーションも高まるため、継続的に取り組んで参ろうと思います!




2016年2月12日金曜日

タイ視察レポート③とまとめ


続いて訪れたのは、1971年創業。自動車向け・ディーゼルエンジン、農機部品、産業部品等を中心にアルミダイカスト、アルミグラビティ鋳造など製造されているローカル企業です。

 アルミダイカストは125t~900tまで対応されており、東洋機械・東芝のダイカストマシンが19台も並んでいました。

従業員さんは約250名(男性150名/女性100名)で、スキルワーカーを育てることに力を入れて、現場内の改善活動(小集団活動)が活発に行われていました。

インゴット(原材料)の管理を徹底されており、材料分析・検査記録の保管、在庫管理など徹底してこだわられていることが現場内からも伝わりました。

 日本の技術力を社内に取り込むため、日本人技術者の方々を早くから受入れられており、かつては日本の大手自動車メーカー出身のエンジニアの方々を顧問に招かれていたようです。

現在も日本人エンジニアの方1名が専属で指導に当たられており、日本流の品質管理を貪欲に知識を吸収されている様子が非常に印象に残りました。



~まとめ~

まずインドは初めての訪問であり、国の事情について実際に目で見て知ることが出来て非常に勉強になりました。

  今後数年で人口も2022年には14億人で中国を抜いて、更に2030年には15億人に上ると予想されており世界一の巨大な国へと変貌を遂げていくことは間違いないと思われます。

 今はカースト制度の名残りや、インフラや教育の遅れなど多くの問題を抱えている国ですが、現在も確実に経済成長を続けていますし、自動車をはじめ農機具や一般産業全般的にも潜在需要は計り知れないような気が致します。


 またタイについては2011年の大洪水に及ぼされた影響を現地で聞かせて頂き、災害の大きさを実感しました。

  2014年のクーデターで発足した軍事政権下での経済情勢が非常に低迷している面もタイに来たからこそ実感出来たように思います。


  インドとの格差は歴然としていましたが、両国ともこのアジアにおいて大きな影響力をもつ国であることは間違いありません。

 これからも世界にアンテナをはり、ますますグローバル展開を加速させ進化して行きたいと思います。

タイ視察レポート②

YANMAR S. P.CO., Ltd. 様を視察させて貰いました。

1978年設立で約40年ほども経過されているとのことで、早くから海外戦略に取り組まれています。

 日本の面積と比較しますと、日本が約37万8千平方キロに対し、タイが51万3千平方キロ、日本の約1.3倍の大きさになります。

 
人口的には日本の約1.2億人に対して、タイは約6千万人で約半分の人口です。そんな中、田んぼの面積は日本の約5倍もあり、お米の生産量は日本の3.7倍も生産されているとのこと。インドでの現状と比較しましても、圧倒的にタイの方が進んでいることが分かります。

 農業占有率は日本では2%に対して、タイでは40%とのことですから、いかに農業に関する需要(市場)が大きいかが伺えます。

 また気候的にも恵まれ、北部では2回/年間、中部では2.5回/年間、も収穫できるということでタイでは機械化が進んでいることもうなずけます。

インドではまだ牛が活躍するレベル【phase0(ゼロ)】、ミャンマー・カンボジアが【phase1】。
【phase2】あたりから耕運機~トラクターへと変わってくるとのことで、そういった流れをインドから順に見て回れたので、実感として分かり易かったです。

 タイの景況感及び見通しについては、2013年、14年と全体的に不況になり、2015年は落ち込んでいるものの、2016年には回復傾向にあり経済成長は伸びていくと見込まれています。

 2015年は干ばつにより水不足もあったので、2回目の生産が出来なかったことなども影響し、計画より△20%減ってしまったとのことで、自然環境による影響はここでも大きいようです。



【タイ現地生産のトラクター(→右写真)】
 
 使用時間としては700H~1,000H/年間と日本の10倍から20倍も使われることや、また地盤も悪く、ドーザーを装着して使用するなど非常に頑丈に作らなければならないとのことでしたが、コストはローコストで作り込まなければならないとのことでした。

 弊社も今後部品を納めさせて頂くうえで、品質面における注意点などを直接来て見て知ることが出来て非常に勉強になりました。

2016年2月11日木曜日

タイ視察レポート①

2月10日にレイトチェックアウトし、深夜にインド/チェンナイからタイへと移動です。

2月11日A.M1:30のフライトで、A.M6:25 タイ/バンコクに到着。

そのままタイ視察のスタートです!

当協力会の会員企業でもある御会社のタイ工場を視察です。



2006年に会社設立。昨年4月に新工場移転されたとのことで、タレパン加工・レーザー加工・プレス加工による抜き、切断、曲げ、溶接など一貫生産されていました。

 2006年にローカル企業を買収され、従業員163名(内、日本人駐在員は2名)とのことで、農機向けが60%、建機・産業機械向け40%という比率で、仕向け先としては日本向けが15%なのに対し、タイ国内向けが実に85%にも上られるとの事で現地に根ざしておられる様子が伺えました。

 

 タイの賃金事情として、300バーツ/日が最低賃金として、だいたい12,000バーツ~14,000バーツ/月の給与体系がスタンダードと思われるとのこと。

  また働き手としては男性よりも女性の方が勤勉とのことで、こちらの工場でも迎え入れてくれる女性の従業員さん達が笑顔で明るく対応して下さったのが印象に残りました。


~昼食をはさんで、午後の視察に移動です。

 午前中にお邪魔した御会社のグループ企業を訪れました。

 こちらの工場は2002年に設立され、工業用ゴム部品製造・販売されています。日本向けが60%前後で、タイ国内向けが40%程度とのことでした。

 多品種少量のもので、約2,000種もの製品を取り扱われているそうで、360t/年間もの生産能力を持たれているとのことでした。 

2009年にはリーマンショック後右肩上がりだったが、2011年には大洪水に見舞われてしまい2.3mも浸かってしまったとのことで、大きな被害を受てしまったそうです。右写真の赤いラインがその時の水位を表されているそうです。

 海から100km離れているこの地でも、海抜は1mと低く災害の危険とは隣り合わせ。今後の防災対策としてこちらの工場では床自体を1.5m底上げされて稼働されているとのことで、ご苦労とこの地で操業される上での工夫を知りました。


 洪水以降、工場建設が東南に下がってきており、人件費も上がって来ているとのこと。 工業団地内で情報を得ながら、調整されているとのことでした。

日本流の生産ラインで、真面目に黙々と生産される社員さんの姿が印象的でした。

2016年2月10日水曜日

インド視察レポート 番外編

◇せっかく訪れたので、番外編でインドで見た風景をご紹介させて貰います!



貧しい方々が道路に車が停車するたびにお金を恵んでもらっていました、、、。
インドでは当たり前の風景となっています、、、。
 



町の風景。露店が集まります。

インドカレーを頂きました。日本とはちがったスパイスが味わい深かったです。


空港内 像のオブジェ
チェンナイ空港で迎える神様

インドでは牛は神聖な存在。決して殺めることはせず、もちろん食しもしません。
よって、至る所に“野良牛”が歩いています。

こちらにも“野良牛”。道端にあふれる残飯を食べ、我が物顔で道路もへっちゃらで横切ります。




トイレです。 分かり易い!(最初は驚きましたが(^^;))


通学する子供たち

治安の面など問題があるということで、夜も出歩くことはなく、車窓から眺めるばかりのインドでしたが、それでもインドの雰囲気を少しは感じることが出来たように思います。 


インド視察レポート④

 チェンナイ2日目。気温は30℃前後と暑い。

 まずは日系企業からスタート。2012年頃からインド南部の自動車メーカー向けに進出したいと検討されていた際、たまたまこちらのオーナーと巡り合い、後継者がいないという理由もあり、2015年に買収完了したとのこと。

 インド自体様々な規制があり、日系企業が単独で進出するのは非常に困難であるとのこと。

 今回は全くの現地企業の買収案件であり、苦労されたことなど質問させて頂きました。

 まず、3年程度準備を進められる中、最終的な段階になるまでお客様の顔を見せてもらえず、売上の内訳など大まかな情報しか得られない中買収の手続きを進めることが難しかった。

 いざ引き受けて現場の状況を見ると日本の約40年~45年ほど昔の方法で作業を行っており、はだしやサンダルで仕事をしていたそうです。
そこで、労災が出ないように日本流の安全教育から始められたそうです。(右上の写真のように、ANZEN【安全】FIRST【第一】とありました)

 昨年12月に近くのダムが決壊した際には、近隣の住宅に向かうのを防ぐため工業団地に振り向けられたそうで、1.5mも浸かってしまったとのことです。
3日間電話も出来ない状況で、工場再開するまでに10日間もかかったそうです。

保険に入っていたため、約80%は戻ってくる見通しとのこと。40年に一度の災害と言われたが、その後100年に一度の災害と言われるものに続けて見舞われたりと災害には悩まされるとのことで、インドの自然災害の厳しさも学びました。

 
  労働者の給与については、20,000ルピー/月程度(日本円で約36,000円)で、賞与は10月のお休みの直前に1ヶ月分程度支給するのがスタンダードとのことで、昇給は7%弱/年程度上がっている。労使関係についても学ばせて貰いました。


  午後からは 2003年会社設立の完全なローカル企業さんを見学させて頂き様々な種類の部品を製造されており、トータル200万個/月産もの生産可能とのお話でした。

 各種部品を、フランス・ドイツ・米国・英国・サウジアラビアなど世界各地に輸出されており、こちらの御会社の特筆すべきことはクオリティの高さです。

 品質管理における受賞記録は数知れずで、不良0(ゼロ)達成が基本とのこと。ちなみに社内における1次不良も0.035%と驚異的な数字でした。

 出荷工程でも全数外観チェックをされる作業者の方々の脇を、厳しい目で監視し続けられる女性がおられ、相当険しい顔でチェックされているのが非常に印象に残りました。

2016年2月9日火曜日

インド視察レポート③

デリーからチェンナイに移動し、日系企業様を訪問しました。

1976年に設立された現地企業が2012年に売りに出されていたところデューデリジェンスを行い2013年に買収されたとのことでした。

 従業員はスタッフ、オペレーターを含め約330人とのことで、自動車部品をメインに製造されています。

 売上の内インド国内向けが76%、輸出が24%と現地での販売比率が多いこともグローバル化が進んでおられる印象として残りました。

 本社の他に3工場あり、計4工場で操業されていますが、内2つはレンタル工場とのこと。費用的なことについては、1㎡あたり66ルピー(1ルピーは約1.8円)で、新工場を建設するには手続きなど含めて、約17か月程度を見込まなければならないとか。そしてインドという国は環境に対して厳しいとのお話でした。

 GDPは順調に伸びていますし、人口予測もここ数年の内には中国を抜いて世界最大になる見通しとのこと。同時にマーケットとしても巨大なものになると強く感じました。



◎番外編

こちらはインドに到着して、迎えてもらった空港の写真です。

さすが、インドらしく宗教感あふれる装飾に感動!

インドの主な宗教は下記の通りです。


・第一位・・・ヒンズー教 79.8%(圧倒的な支持です)

・第二位・・・イスラム教 14.2%

・第三位・・・キリスト教  2.3%

・第四位・・・シク教     0.7%(頭にターバンでお馴染みの)

・第五位・・・ジャイナ教   0.4%





~インド視察レポート④に続きます~







インド視察レポート②

次に訪問しました会社は、会社設立は韓国の企業さんと合弁から始め、その後日本企業と技術提携を結ぶなどして成長された企業です。

 ステアリングホイールの専門メーカーで、SUZUKIやマヒンドラ&マヒンドラ、タタ自動車などを顧客に持ち、強みとして感じたことは自社にて設計・開発が出来るということで、金型の開発も自社で行われているとのことでした。

 
  日本製の機械を多く使用されており、その理由としては、機械本体はインド製に比べて4倍程度高いが、メンテナンス費用やランニングコストを含めるとそちらの方がメリットが出るとのことでした。

 電力や水道などインフラについても質問したところ、 ここ数年で政府のテコ入れもあって、改善されてきたとのこと。
  
 ここインドでは地域州政府ごとに政策が異なるそうで、チェンナイは毎週何時間も停電するがウィジャラートは州知事の政策で電力事情は整っているのだとか。よって、工場単位でジェネレーターを設置するようになっているとのことでした。

 更に最近では太陽光発電も政府が推奨しているとのことでした。インフラについてはまだこれ
から課題は多いようです。自動車の安全機能としてエアーバック搭載が義務付けられる方向であるため、こちらの工場での開発などについてもお聞きしました。やはりこちらもT-1のサプライヤーさんと技術提携して取り組まれるとのことでした。

 インドでは1980年台後半に国の政策が開放されて、とにかく外資と提携することが企業を一気に成長させる最短の方法であったため、そういった手法がメインとなっている模様でした。

 それだけにここ30年ほどで急成長する企業が多いこともよく理解できました。


~インド視察レポート③に続きます~

2016年2月8日月曜日

インド視察レポート①

 お客様の協力会にて定期的に海外視察を行っております。グローバル調達が当たり前の時代だけに、どこの国もフラットな競合先でもあり、学ぶべきことはたくさんあります。
 
今回のミッションはインド(デリー・チェンナイ)とタイ(バンコク)。
 
私自身インドは初めての訪問であり、タイは約12年ぶりの訪問ということで非常に期待して視察に臨みました。


 インドについては事前に知る知識としては人口が
12億人からなる中国に次ぐ巨大な国で、カースト制度の文化が根強く残る貧困にあえぐ国民も多い国というものでした。

 モディ首相が経済政策を次々と打ち出されるにつれ、実質経済成長率は13年度6.6%、14年度は7.2%、そして15年度は7.6%台へと成長しているということで、お隣中国のそれを上回る成長率を上げていることに非常に関心がありました。

 
まず関西国際空港から、タイ(バンコク)経由でインド(デリー)入り。まだ暗いうちに家を出て、現地ホテルに到着したのは現地時間の24時頃(時差は3時間半なので日本時間だと夜中の3:30頃)、、、。
DtoDでは20時間以上かかっての移動から始まりました。

 

デリーではまず、リングギヤ、コンロッドを主に生産されている会社を訪問しました。

自動車メーカーのSUZUKIさんが現地生産を始められた頃に創業されたとのことで、乗用車用、2輪、3輪はもちろん小型商用車、大型トラック、トラクター部品、土木建設用機器部品、機関車部品、特殊車両、鉄道ワゴンなど幅広い分野に対応されているとのことでした。

 
65の会社からなるグループで、全体での売上高は2,300億円を超えるなど、創業から約30年でここまで巨大な企業に成長していることに大変驚きました。

 ポイントとしては、まず日本企業と取引を行い、技術を吸収されたということ。その後M&Aにより米国・英国でも買収を進め、ドイツやカナダやフランス、イタリア、イスラエルなど各国の企業と提携するなどいかに早く強みを持った企業と手を組んで自社の力にするかということ。
そこにこちらの会社の強みを感じました。


 次にクランクシャフトの鍛造のみを製造されている工場を訪問。世界市場は1億本といわれるクランクシャフトの内、こちらの工場では1,200万本/年間の生産能力があり、世界シェアの約10%を持たれているとのことでした。
(内訳:日本向け400万本・米国向け400万本・中国向け200万本・インド国内向け200万本)。


 主な生産設備として4,000tプレス=1台、5,000tプレス=1台など大型の設備が並んでいました。お客様としては、Maruti SUZUKI=52%、Honda Cars India=10%、Ford India=8%などやはりインド市場においてはSUZUKIさんのシェアが高いことも感じました。
 
ここでもやはりJVとしてインドローカル企業と日系企業との3社のシナジー効果を発揮し、日本の技術導入と活用、高速鍛造技術の導入、設計・評価・試験技術・ツール活用、短納期対応、開発期間削減などこういった技術をうまく吸収していると感じました。

 もちろん現地企業側が持たれるインド国内の販売ネットワークが日本企業にとっては恩恵があり、双方にメリットを生み出せる仕組みが成立しているのだとも感じました。

~インド視察レポート②へと続きます~