2011年2月4日金曜日

バンカーズクラブにて特別講話

バンカーズクラブBANKERS CLUBにて、ASIA INFO・代表の田辺さんから「マレーシア経済の現状と今後の見通し」についてご講演頂いた。

マレーシアには日系企業が既に1400社以上が登録されている(実際には約1600社ほどの会社が進出して来ているとのこと)。

業種は自動車関連、電気電子関連、食品関連など様々で、クアラルンプールだけでも約950社にのぼるという。 

経済5ヵ年計画(Master Plan)を進行しており、現在は第10次5ヵ年計画(2011年~2015年)に突入。これらの目的は、2020年に先進国の仲間入りを目指そうというものでもあるとのこと。

成長率目標は、年間5.8%(サービス業:7.2%・製造業:6.5%)。雇用環境としては、サービス業を中心に年率2.4%増の雇用創出(完全雇用)を目指す。現在の失業率は3%~3.4%で推移しているとのことで、世界的に見ても高い就業率であることが伺える。

バンカーズクラブにて労働問題についても特に詳しく聞かせて頂いたが、人件費の高騰化が著しく、また労働者との雇用契約についてのトラブルが多いことも印象に残った(日系企業の様々な苦労話も、現地での生の声を伺わせて頂いた)。
大卒者の初任給は1,500リンギット(約45,000円)、高卒者でも1,000リンギット(約30,000円)と昨年のベトナムと比較しては意外と高く感じた。

またこれは万国共通かもしれないが、解雇が非常に困難であるということ。一度雇用した人間については、いくら働きが悪くても、解雇に至るまでは相当な準備と期間を要するとのこと。電子産業労働組合、電機産業労働組合などといった大きな組織もある。

ただ、マレーシアにとっての日本は、輸出国としては第4位、輸入先としては第2位で、投資に至っては第1位(2009年)でもある。

現在も順調な成長を続けているこの国では、当然ながらやり方次第では大きな実績を上げられることも事実。新規進出してくる企業は近年減ってはいるものの、既存の日系企業はどんどん追加投資を行い、業績を拡大しているとのことだった。

0 件のコメント:

コメントを投稿