2017年4月30日日曜日

ドイツ発祥といわれるIndustrie4.0を探る視察 まとめ

ドイツにとってIndustrie4.0の狙いは、中小企業の強化、製造業の領域拡大などさらなる製造業の進展のために起こしたというお話を伺いました。

そもそもドイツは輸出企業の7割を中小企業が占めているそうです。

日本のような縦の関係ではなく、ドイツでは中小企業と大企業が対等に横の関係で連携し、個々にある中小企業の工場を、有機的に1つの工場のように連携させることでまるで“1つの工場”のように連携できるというのです。


さらには、例えば今回見学させてもらったSitec社のように製造業のビジネスの領域を広げて、製造のみならずプロダクトを販売するというビジネススタイルの構築と、さらに運用・保守といったところまで取り組まれているのもまたIndustrie4.0の効果といえるのではないでしょうか。


 我が社の事業内容としましては、金型設計、各種素材、機械加工、治具製作、組立となっており、岡山市内の3工場(金型、鋳造、機械加工)、奈良工場(伝動工具メーカー)、中国河南省に100%独資工場(金型設計・製作、アルミダイカスト及びアルミグラビティ、機械加工、組立)の5つの柱で成り立っています。

グループの成長と発展を考え現在取り組んでいる新工場プロジェクトですが、これにより今まで分散していた岡山市内の三つの事業部が一体となります。

一体となることで効率的な工場になることはもちろんですが、“IoTの活用”といった面で、異なるシステム・仕組みを共通化し、迅速な情報の共有化のもと設計から、各種素材、機械加工と無駄のない生産管理・工程管理を目指したいと考えています。

中国工場も海外拠点として更に拡張し、日本側ともITの活用により情報を共有し変革に努めます。またロボットの導入や自動化に向けた取り組みも進めます。


今回ドイツ視察で感じたことの一つに海外企業の活躍が印象に残りました。

特に中国企業は、全部で約6,500社の内、開催国ドイツの2,500社についで2番目となる1,300社もの企業が出展しており、それに対して日本は36社にとどまるなど大きな温度差を感じました。
(ドイツと中国の関係性が政治も経済も深くかかわっていることは視察中にも随所で感じられました)

今回の視察を通じて、ドイツを中心としたIndustrie4.0の革命に乗り遅れること無きよう危機感を持って臨まねばと意識を改める貴重な機会となりました。


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